「世紀の悪女」と名高い侯爵令嬢がクズ皇太子に尽くし続けた結果、理不尽にも婚約破棄されたのですべてを悟って今後は思うままに生きることにする~手始めに隣国で手腕を発揮してみるけど文句ある?~
 その夜、心身ともにリラックスして眠ることが出来た。


 翌日から、エドムンドにバラデス王国の現状について詳しく教えてもらった。王族やそれを取り巻く人たちのことについて、である。

 暗殺された国王には四人の王子と五人の王女がいた。先日のヘルマンは、その王子たちの一人である。四人の中にクストディオは含まれていない。王女たちは、すでに公爵家や聖職者や官僚などに嫁がされているらしい。そこはいい。問題は四人の王子たち。ヘルマンをのぞく三人の王子たちは正妃の実子らしく、しかも正妃の父親は宰相らしい。
 
 それって、いかにもなシチュエーションよね。

 側妃の息子であるヘルマンが王宮にいずらくなった、というのもわかるような気がする。 
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