近頃なぜか気になる彼は、親友の弟くん☆
第9話 レゴを踏む
「そうそうこの間の結《ゆい》が教えてくれた算数の公倍数のトコがさ〜」
相変わらずかっちゃんは寝転んだりしたり立ったり、自分の部屋をウロウロしながら星のノートに落書きしたり、おやつのじゃがいもを揚げたチップスを食べたりしてた。
「うんうん」
かっちゃんに相槌しながらわたしは立ち上がり、かっちゃんの勉強机にある鉛筆削りで鉛筆を削ろうとした。
「い、痛あっ!」
絨毯に転がってた大きめのレゴを踏んでわたしは転びかけた。
そしたら慌ててダイブしてきた、かっちゃんに抱きとめられてた。
「大丈夫? 結?」
かっちゃんの顔が近い。
「うっ、うん……」
「結《ゆい》。ごめん。レゴ一個片づけ忘れ」
慌ててかっちゃんからパッて離れたら、かっちゃんはなんだか悲しそうだった。
「ごめん。結《ゆい》が怪我するとこだった。今度から気をつけるね」
かっちゃんは下を向いていた。
しょぼんとしている。
「だっ、大丈夫だよ〜。かっちゃんが助けてくれたから、怪我しなかったもん」
私はドキドキしてた。
「うん。……よかった。――でさ、結。俺テストで〜」
かっちゃんは、その……、ドキドキしないのかな?
私はかっちゃんに転んだのを助けてもらって。あんなにかっちゃんの顔が近くて、すっごくドキドキしたのに……。
だってね、今も。
わたしは今もそう。
こ〜んなにね、ドキドキしてるのに。
相変わらずかっちゃんは寝転んだりしたり立ったり、自分の部屋をウロウロしながら星のノートに落書きしたり、おやつのじゃがいもを揚げたチップスを食べたりしてた。
「うんうん」
かっちゃんに相槌しながらわたしは立ち上がり、かっちゃんの勉強机にある鉛筆削りで鉛筆を削ろうとした。
「い、痛あっ!」
絨毯に転がってた大きめのレゴを踏んでわたしは転びかけた。
そしたら慌ててダイブしてきた、かっちゃんに抱きとめられてた。
「大丈夫? 結?」
かっちゃんの顔が近い。
「うっ、うん……」
「結《ゆい》。ごめん。レゴ一個片づけ忘れ」
慌ててかっちゃんからパッて離れたら、かっちゃんはなんだか悲しそうだった。
「ごめん。結《ゆい》が怪我するとこだった。今度から気をつけるね」
かっちゃんは下を向いていた。
しょぼんとしている。
「だっ、大丈夫だよ〜。かっちゃんが助けてくれたから、怪我しなかったもん」
私はドキドキしてた。
「うん。……よかった。――でさ、結。俺テストで〜」
かっちゃんは、その……、ドキドキしないのかな?
私はかっちゃんに転んだのを助けてもらって。あんなにかっちゃんの顔が近くて、すっごくドキドキしたのに……。
だってね、今も。
わたしは今もそう。
こ〜んなにね、ドキドキしてるのに。