赤色の傘のキミ。
“初恋の始まり”
翼空side
「翼空、翼空起きなさい!…もう朝よ?」
「…ん〜…わかった、わかったよ…」
母に体を揺さぶられ、ムクりと起き上がる俺
ぼーっとしながら目覚まし時計を見て、俺はようやく目が覚めた
「あーーっ!もう7時34分!?」
俺は慌てて服を着替え、下に降りた
すると、母が忙しそうに洗い物をしてた
俺が席に着き、出された食事を見ると
「あ、サンマの塩焼き…!それになめこの味噌汁も!」
そう、俺の好物が出されてあった、これは正直嬉しい
「いただきます!」
元気よく言うと、俺はなるべく急いで食べ始めた
「もぐもぐ…はぐっ…もぐぐ…ゴクン、…ご馳走様!」
俺がそう言うと、急いでカバンを手に取り、家を出た
「行ってきます!!」
「行ってらっしゃい〜…って、あ、お弁当と傘!!」
「もう…あわてんぼうなんだから」
この登校が、後に…初恋の始まりへと繋ぐことになる