涙の理由
その日の放課後、望美は祐樹と別れた。

『やっとハッキリしたぁ…』
悲しそうに呟いた。

「良く頑張ったね…。」
『うぅっ…ック…ヒッ』ずっと長い間、我慢してきた分の涙が望美の頬をつたう。

「大丈夫。祐樹と付き合って悲しいこともあったけど、幸せな事もいっぱいあったでしょ?」

『うっ…ん。いっぱいあった…』

私には励ますことしかできないんだ…。

情けなくなった。
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