涙の理由

怒り

望美の話を聞いた次の日、私は祐樹の所へ行くことにした。
祐樹はB組だと聞いていたし、私自身も何度か会ったことがある。
だから、とりあえずB組へ向かった。

B組に着き、覗いたとたん驚いた。
祐樹がクラスの女子とキスしていた。
「は??」
私は思わず声を出してしまった。
「あのぉ…なんですか?これ??」
とりあえず近くの人に聞いてみた。
『あ?あぁ〜…なんかの罰ゲームらしいけど……どうかしたの???』
「あ…いえ…。」
(あいつ…何やってんの?これじゃあ望美が…)
ジワジワと浮かび出てきた怒りが、火山のように噴き出した。
「ちょっと!!」
ありったけの声を振り絞り叫んだ。
祐樹の元へ歩み寄り、キスしていた女を引き離して怒鳴った。
「あんた何やってんだよ!!」
私はそう言って祐樹の頬を叩いた。
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