【コミカライズ決定】愛をささやかないで~婚約解消された可愛げのない事務官は、強面騎士団長に抱かれます
そっと寝台におろされた。
「考え事ができるほど、余裕があるんだな」
情欲がたぎる眼差しを向けられれば、エミーリアにも雌の悦びが満ち始め、それにすら戸惑いを覚えた。
期待と困惑と決意。それらの気持ちが、心を掻き乱している。
これは『闇』になるために必要な行為であるとわかっているのに、今だけは彼との愛を確かめ合う儀式でありたい。そう、願っているのだ。
ローランはエミーリアの身体を隠していたバスタオルを剥ぎ取り、手早く自分の腰に巻き付けた。
「後悔はしないな?」
「しません」
エミーリアは両手を広げてローランを抱き寄せた。
快感を与え、快楽を受け取る。互いを求め、互いを受け入れる。
エミーリアは彼を受け入れたのだ。
「初めての相手が、ローラン様でよかったです」
彼女は、頬を緩めたつもりだった。重なったところから伝わる熱に喜びを感じ、愛おしい。
「私、笑えてますか? とても、嬉しいんです」
「ああ。俺には君が微笑んでいるように見える」
そこでまたローランが辛そうに喉の奥から声をあげると、少しだけ腰を揺すった。
彼は動きたがっている。
「これで、君は純潔を失った。ここで、終わろうか?」
それにもかかわらず、エミーリアを労わる言葉を口にする。彼自身も辛いだろうに。
エミーリアはぶんぶんと勢いよく首を横に振った。
「どうか、最後まで……。私を、ローラン様で、満たしてください……」
彼は困った様に眉尻を下げたが、それはどことなく喜びに満ちている笑みにも見えた。
「では、もう少しだけ付き合ってくれ」
深く熱い息を吐いたローランを、エミーリアはおぼろげに見つめていた。
「考え事ができるほど、余裕があるんだな」
情欲がたぎる眼差しを向けられれば、エミーリアにも雌の悦びが満ち始め、それにすら戸惑いを覚えた。
期待と困惑と決意。それらの気持ちが、心を掻き乱している。
これは『闇』になるために必要な行為であるとわかっているのに、今だけは彼との愛を確かめ合う儀式でありたい。そう、願っているのだ。
ローランはエミーリアの身体を隠していたバスタオルを剥ぎ取り、手早く自分の腰に巻き付けた。
「後悔はしないな?」
「しません」
エミーリアは両手を広げてローランを抱き寄せた。
快感を与え、快楽を受け取る。互いを求め、互いを受け入れる。
エミーリアは彼を受け入れたのだ。
「初めての相手が、ローラン様でよかったです」
彼女は、頬を緩めたつもりだった。重なったところから伝わる熱に喜びを感じ、愛おしい。
「私、笑えてますか? とても、嬉しいんです」
「ああ。俺には君が微笑んでいるように見える」
そこでまたローランが辛そうに喉の奥から声をあげると、少しだけ腰を揺すった。
彼は動きたがっている。
「これで、君は純潔を失った。ここで、終わろうか?」
それにもかかわらず、エミーリアを労わる言葉を口にする。彼自身も辛いだろうに。
エミーリアはぶんぶんと勢いよく首を横に振った。
「どうか、最後まで……。私を、ローラン様で、満たしてください……」
彼は困った様に眉尻を下げたが、それはどことなく喜びに満ちている笑みにも見えた。
「では、もう少しだけ付き合ってくれ」
深く熱い息を吐いたローランを、エミーリアはおぼろげに見つめていた。