【コミカライズ決定】愛をささやかないで~婚約解消された可愛げのない事務官は、強面騎士団長に抱かれます
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ローランは腕の中で眠るエミーリアを見つめていた。
何事もなかったかのように幸せそうに眠っている彼女が、少しだけ憎らしく見えた。と同時に、慈しみを感じる。
ほっぺたをつんつんとつついてみても、起きる気配はない。小さな身体でよく受け入れてくれたものだ。
(結局、振り回されたのは、俺のほうか)
行為の最中に彼女へ伝えた気持ちも偽りではないし、結婚を望む言葉も本心だ。だが、彼女のこれからのことを考えれば、胸がきつく締め付けられる。
(子が宿れば……)
邪な考えがローランの脳裏をよぎった。先ほどの行為では、先に避妊魔法をかけていたが、今となってはそれが悔やまれた。
子供のように身もだえながらも、艶めかしく誘ってくる彼女が、他の男に抱かれるのかと思うとやるせない気持ちになった。
(『闇』になるなとは、俺からは言えない)
だが、子が宿れば自動的に『闇』から抜けられるはずである。
ローランは腕の中で眠るエミーリアを見つめていた。
何事もなかったかのように幸せそうに眠っている彼女が、少しだけ憎らしく見えた。と同時に、慈しみを感じる。
ほっぺたをつんつんとつついてみても、起きる気配はない。小さな身体でよく受け入れてくれたものだ。
(結局、振り回されたのは、俺のほうか)
行為の最中に彼女へ伝えた気持ちも偽りではないし、結婚を望む言葉も本心だ。だが、彼女のこれからのことを考えれば、胸がきつく締め付けられる。
(子が宿れば……)
邪な考えがローランの脳裏をよぎった。先ほどの行為では、先に避妊魔法をかけていたが、今となってはそれが悔やまれた。
子供のように身もだえながらも、艶めかしく誘ってくる彼女が、他の男に抱かれるのかと思うとやるせない気持ちになった。
(『闇』になるなとは、俺からは言えない)
だが、子が宿れば自動的に『闇』から抜けられるはずである。