【コミカライズ決定】愛をささやかないで~婚約解消された可愛げのない事務官は、強面騎士団長に抱かれます
そしてもう一人の報告先は、父親であるヴィンセントであった。
エミーリアが『闇』として認められたのを、彼は既に知っていた。となれば、ローランとの件も知られているのかもしれない。家族に知られてしまうのは、他人に知られるよりも非常に恥ずかしいものである。それも、母親ではなく父親だ。
だが、ヴィンセントはその件には一切触れなかった。触れられても困るのだが。
『ジアと母さんには、それとなく伝えておくから』
エミーリアが屋敷を空ける理由を、ヴィンセントはいろいろと考えているようだった。だが、それよりも先にフリージアがエミーリアの部屋へとやって来たのだ。
『エミー。あなた、団長と一緒にマヤンに行くって本当なの?』
一瞬、なんのことやらさっぱりとわからなかった。ローランは休暇を取ると言っていたはずだ。
『団長がマヤンの感謝祭に合わせて、そちらの警備を強化するために行くって。それにエミーも同行するって聞いたんだけど』
どうやら騎士団ではそのような話になっているらしい。エミーリアは曖昧に頷いて、あとは父親と口裏を合わせることにした。
エミーリアが『闇』として認められたのを、彼は既に知っていた。となれば、ローランとの件も知られているのかもしれない。家族に知られてしまうのは、他人に知られるよりも非常に恥ずかしいものである。それも、母親ではなく父親だ。
だが、ヴィンセントはその件には一切触れなかった。触れられても困るのだが。
『ジアと母さんには、それとなく伝えておくから』
エミーリアが屋敷を空ける理由を、ヴィンセントはいろいろと考えているようだった。だが、それよりも先にフリージアがエミーリアの部屋へとやって来たのだ。
『エミー。あなた、団長と一緒にマヤンに行くって本当なの?』
一瞬、なんのことやらさっぱりとわからなかった。ローランは休暇を取ると言っていたはずだ。
『団長がマヤンの感謝祭に合わせて、そちらの警備を強化するために行くって。それにエミーも同行するって聞いたんだけど』
どうやら騎士団ではそのような話になっているらしい。エミーリアは曖昧に頷いて、あとは父親と口裏を合わせることにした。