【コミカライズ決定】愛をささやかないで~婚約解消された可愛げのない事務官は、強面騎士団長に抱かれます
エミーリアを誘うような男はバジムしか心当たりがない。だが彼は、昼間は仕事関係で祭りに参加しなければならないから、エミーリアを誘えないと口にしており、それを心底残念がっていたのだ。
エミーリアが顔を上げると、目の前の男と目が合う。
フードを深くかぶり、身体の大きな男。
「よかったわね。ジャンさん」
「ああ。これもママのおかげだな」
「ジャンさん。ご存知の通り、アンはまだ不慣れな点が多くて。ご迷惑をおかけしてしまうかもしれないけれど、よろしくね」
「私がそれを望んだのだ。何も問題ない」
「アンはジャンさんの言うことを聞くのよ。迷子にならないようにね」
まるで子供を見送るようなセリフである。だが、慣れないこの土地を一人で出歩いたら、間違いなく迷子になる自信があった。
ママが満足そうに微笑むと、ジャンはエミーリアに向かって手を伸ばしてきた。エミーリアは戸惑いながら、その手に触れた。
「いってらっしゃい」
ママに見送られて、エミーリアは男と二人で外に出た。
エミーリアが顔を上げると、目の前の男と目が合う。
フードを深くかぶり、身体の大きな男。
「よかったわね。ジャンさん」
「ああ。これもママのおかげだな」
「ジャンさん。ご存知の通り、アンはまだ不慣れな点が多くて。ご迷惑をおかけしてしまうかもしれないけれど、よろしくね」
「私がそれを望んだのだ。何も問題ない」
「アンはジャンさんの言うことを聞くのよ。迷子にならないようにね」
まるで子供を見送るようなセリフである。だが、慣れないこの土地を一人で出歩いたら、間違いなく迷子になる自信があった。
ママが満足そうに微笑むと、ジャンはエミーリアに向かって手を伸ばしてきた。エミーリアは戸惑いながら、その手に触れた。
「いってらっしゃい」
ママに見送られて、エミーリアは男と二人で外に出た。