【コミカライズ決定】愛をささやかないで~婚約解消された可愛げのない事務官は、強面騎士団長に抱かれます
「いや。君は、俺の相手として充分すぎる。むしろ、もったいないくらいだ」
男は手を伸ばして、女がかぶっていたフードを脱がした。茶色の髪がぱさっと流れる。
「処女では任務をこなせない理由を教えてやる」
男は女の顎を乱暴につかみ取ると、無理矢理口づけた。
唇と唇を合わせるだけのものではない。わずかな隙間から、彼の肉厚な舌が入り込み、女の口の中を満たす。
「あっ……」
あのときも感じた気持ちよさが背筋をびくりと駆け巡った。
がくっと膝から力が抜けていく。すかさず彼の腕が伸びてきて身体を支え、唇を離す。
「だからだ。魔力交感でもなく、たったこれだけの口づけでこのように反応されてしまっては、『闇』には向いていない」
とろんとした眼差しで彼を見上げるが、すぐに心を奮い立たせる。
「ですが。私を認めてくださった陛下のためにも……」
「あまりそう、思いつめるな……」
彼の硬い指が、彼女の頬を撫であげた。触れられただけなのに、身体は熱を帯び始める。
「団長……。少しでも私を想ってくださるのなら、私を抱いてください。初めてだけは、好きな人がいいのです」
彼女は顔を伏せた。
男は手を伸ばして、女がかぶっていたフードを脱がした。茶色の髪がぱさっと流れる。
「処女では任務をこなせない理由を教えてやる」
男は女の顎を乱暴につかみ取ると、無理矢理口づけた。
唇と唇を合わせるだけのものではない。わずかな隙間から、彼の肉厚な舌が入り込み、女の口の中を満たす。
「あっ……」
あのときも感じた気持ちよさが背筋をびくりと駆け巡った。
がくっと膝から力が抜けていく。すかさず彼の腕が伸びてきて身体を支え、唇を離す。
「だからだ。魔力交感でもなく、たったこれだけの口づけでこのように反応されてしまっては、『闇』には向いていない」
とろんとした眼差しで彼を見上げるが、すぐに心を奮い立たせる。
「ですが。私を認めてくださった陛下のためにも……」
「あまりそう、思いつめるな……」
彼の硬い指が、彼女の頬を撫であげた。触れられただけなのに、身体は熱を帯び始める。
「団長……。少しでも私を想ってくださるのなら、私を抱いてください。初めてだけは、好きな人がいいのです」
彼女は顔を伏せた。