【コミカライズ決定】愛をささやかないで~婚約解消された可愛げのない事務官は、強面騎士団長に抱かれます
「エミー」
聞き慣れた声で名を呼ばれた。それにこの呼び方は、家族しか使わない。声がしたほうに顔を向けると、思っていた通りフリージアだった。
「あなたがこの時間に食堂だなんて、珍しいんじゃない?」
「ベニシュ団長の朝食を取りにきたので」
「ああ、やっぱりね」
フリージアはエミーリアの身体を他の者から隠すかのようにして立った。
「その銀プレ。団長のでしょ?」
彼女はエミーリアの首元にかけられている銀プレートを目ざとく見つけてきた。
「はい。団長がこれを身に着けるようにとおっしゃっていたので。私が団長の代理である証のようなのですが……」
「ええ、それにはそのような意味があるから間違いではないけれど」
フリージアは人目を気にするかのように、大きく首を振って周囲を見回す。
「できるだけ服の中に隠しなさい。必要なときだけ取り出して、見せればいいから」
フリージアの手が伸びてきて銀のプレートに触れると、エミーリアの事務官服の下に隠すように、それを押し込んだ。
「団長はね、あなたのことを認めたの。だから、それを渡したのよ。みんな、銀プレの意味を知ってるから、そうやって目立つところにつけておくと、注目を浴びてしまうのよ。だから、つけるときはこうしておきなさい」
聞き慣れた声で名を呼ばれた。それにこの呼び方は、家族しか使わない。声がしたほうに顔を向けると、思っていた通りフリージアだった。
「あなたがこの時間に食堂だなんて、珍しいんじゃない?」
「ベニシュ団長の朝食を取りにきたので」
「ああ、やっぱりね」
フリージアはエミーリアの身体を他の者から隠すかのようにして立った。
「その銀プレ。団長のでしょ?」
彼女はエミーリアの首元にかけられている銀プレートを目ざとく見つけてきた。
「はい。団長がこれを身に着けるようにとおっしゃっていたので。私が団長の代理である証のようなのですが……」
「ええ、それにはそのような意味があるから間違いではないけれど」
フリージアは人目を気にするかのように、大きく首を振って周囲を見回す。
「できるだけ服の中に隠しなさい。必要なときだけ取り出して、見せればいいから」
フリージアの手が伸びてきて銀のプレートに触れると、エミーリアの事務官服の下に隠すように、それを押し込んだ。
「団長はね、あなたのことを認めたの。だから、それを渡したのよ。みんな、銀プレの意味を知ってるから、そうやって目立つところにつけておくと、注目を浴びてしまうのよ。だから、つけるときはこうしておきなさい」