ヴァンパイアな彼等
Half blood of Vanpire
♢◆♢
羽南学園に入学してあっという間に数週間が過ぎた―。
私もだいぶ、この学園に慣れてきてそれなりに楽しくやっていて。
「あ、東雲さんおはよう」
「おはよ〜」
教室に入れば、今みたいにクラスメイトが明るく声をかけてくれるし。
「柚葉ちゃん!おはよう〜」
芽亜里ちゃんと言う可愛い人間の友達もできたし今の所、順風満帆…のはず…なんだけど。
そんな中で最近私が頭を抱えている問題があった。
「あの…藤峰先輩は何でここにいるんですか?教室というか、学年違いますよね…?」
私よりも先に1年生の教室に居座っているのは、芽亜里ちゃんの兄である彼、藤峰凪。
「別に妹とその友達に会いに来てるだけじゃん。ねー、芽亜里?」
「うん!凪くん」
悪びれた様子もなく、芽亜里ちゃんと仲睦まじく、微笑みあっている。
「ハァ…わかりました。100歩譲って藤峰先輩はいいとして…有栖川先輩はなぜここに?」
「ん?俺?凪のお目付け役だからね」