甘噛み吸血鬼は、トドメをささない (短)
「え⋯⋯」

「なぜなら雨水さんは、これから俺のご飯係として、生きてもらわなきゃ困るからね」

「え、えぇ!?」


それってつまり、血を吸われるって事?しかも毎日!?絶対に倒れちゃうよ⋯⋯!


「私の血、美味しくないよ?」

「なら――試してみる?」


唯月くんの目が、ギラリと赤く光った。獲物を見る、捕食者の目。ここから逃げられないって、私の本能が警告してる。

だけど――


キュッ


「な、何をしてるの?唯月くん」

「逃げられないように、雨水さんを縛ってるんだよ。

説明が長かったから、退屈だったでしょ?ごめんね。これからすぐ――

極上の気分に、させてあげるからね?」

「っ!!」

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