甘噛み吸血鬼は、トドメをささない (短)
「か、神代(かみしろ)くん⋯⋯。足の力、すごく強いんだね」
「言ってる場合か、顔色わりぃぞ⋯⋯。ほら、保健室に連れてくから乗れ」
「えぇ!?」
私の目の前に現れる、神代くんの大きな背中。そこに「乗れ」と言われても、皆が見ている手前、恥ずかしくて出来っこない。
「ありがとう。でも、歩いて行けるよ。大丈夫」
「⋯⋯あぁ〜もう!つべこべ言わずに、さっさと行くぞ!」
「え、なにす⋯⋯わぁ!?」
背中に乗らない私に痺れを切らした神代くんが、なんとお姫様抱っこで、強制的に保健室に連れていった。
後ろで皆が「きゃー♡」と叫ぶ声が聞こえる。私は恥ずかしすぎて、一度も顔を上げることが出来なかった。
そして、お姫様抱っこのまま⋯⋯
先生不在の保健室に、私たちは辿り着く。
「言ってる場合か、顔色わりぃぞ⋯⋯。ほら、保健室に連れてくから乗れ」
「えぇ!?」
私の目の前に現れる、神代くんの大きな背中。そこに「乗れ」と言われても、皆が見ている手前、恥ずかしくて出来っこない。
「ありがとう。でも、歩いて行けるよ。大丈夫」
「⋯⋯あぁ〜もう!つべこべ言わずに、さっさと行くぞ!」
「え、なにす⋯⋯わぁ!?」
背中に乗らない私に痺れを切らした神代くんが、なんとお姫様抱っこで、強制的に保健室に連れていった。
後ろで皆が「きゃー♡」と叫ぶ声が聞こえる。私は恥ずかしすぎて、一度も顔を上げることが出来なかった。
そして、お姫様抱っこのまま⋯⋯
先生不在の保健室に、私たちは辿り着く。