甘噛み吸血鬼は、トドメをささない (短)
「げ、先生いないのかよ」
「じゃあ、先生来るまで、ここで待っとくよ。送ってくれてありがとうね。重かったでしょ?ごめんね」
すると神代くんは「は?」と驚いた顔をした。
「雨水が“重い”?冗談だろ。お前を担いでる時、紙を持ってるのかと思ったぞ」
「か、紙?」
「軽すぎ。もっと食えってこと」
そう言ってフッと笑った神代くん。ヤンチャそうな神代くんの柔らかい笑顔を見て、ちょっと驚いた。
神代くん、こんな表情も出来るんだ。
「俺これから職員室に行ってくるわ。そこに先生がいるかもしれないし」
「え、いいよ!気長に待つから。私のことは気にしないで」
だけど神代くんは「ヤダね」と言って、決して譲らない。何回かやり取りを続け、結局⋯⋯折れたのは、私の方だった。
「じゃあ、先生来るまで、ここで待っとくよ。送ってくれてありがとうね。重かったでしょ?ごめんね」
すると神代くんは「は?」と驚いた顔をした。
「雨水が“重い”?冗談だろ。お前を担いでる時、紙を持ってるのかと思ったぞ」
「か、紙?」
「軽すぎ。もっと食えってこと」
そう言ってフッと笑った神代くん。ヤンチャそうな神代くんの柔らかい笑顔を見て、ちょっと驚いた。
神代くん、こんな表情も出来るんだ。
「俺これから職員室に行ってくるわ。そこに先生がいるかもしれないし」
「え、いいよ!気長に待つから。私のことは気にしないで」
だけど神代くんは「ヤダね」と言って、決して譲らない。何回かやり取りを続け、結局⋯⋯折れたのは、私の方だった。