甘噛み吸血鬼は、トドメをささない (短)





「んぅ?ここは……」


私が寝ている横で、そんなやり取りが行われていたとは露も知らない私。

しばらく寝た後、唯月くんに吸血された疲労が、やっと回復した。


「ふあ~、良く寝た。あれ?唯月くんは、いないんだ」


時計を見ると、午後六時。え、もうこんな時間!?急いで帰らないと!

ピカッ


「ん?」


椅子に掛けてあった制服に着替えていると、カーテン越しに何かが光って見えた。その光は、カーテン越しからでも分かるほど眩しくて――思わず、目を奪われる。


「赤い閃光と、青い稲妻……」


光は、二種類あった。

まるで生きてるかのように、自由自在に動く赤い閃光。

また、空から鉄槌を下すように、真下に落ちる青い稲妻。

その二つがぶつかり合う様子は、まるで何かのショーを見ているようだった。

だけど、
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