ウチの居候ヴァンパイアくん。
アキラは何とか由里に信じてもらおうと言葉を選びながら話を続ける。
「俺、由里さんみたいな人と関われたの、初めてなんだ。両親は、ヴァンパイアってことがバレて、ある日突然どこかに連れて行かれたし、俺はその後、孤児院に拾われて育てられてさ。孤児院でヴァンパイアってこと隠して生活してて、毎日辛かった。親が残してくれてた金で入った高校も、周りに溶け込めないから居心地悪くなって中退して、どうしようもなくなった。街中をふらついてたらたまたまスカウトされて、ホストになって。最初は苦労したけど、しばらくすると売れてきて、だんだん、ホストの仕事をして金を稼ぐことだけが、俺の生きる意味になってた。」