【短編】極上ヴァンパイアたちは薔薇乙女を溺愛中
「そっか……で? 弟くんの無事が確認できたわりにはまだ何か悩んでいるみたいだけど?」
「うっ」
指摘されて言葉に詰まる。
そう、悟志が無事に見つかって安心出来たのは良い。
けれど、沢くんへのお礼をどうするべきかと悩んでいた。
「もしかして沢へのお礼?」
「あ、満くん」
そこへ丁度アイスミルクティーを片手に談話室に入って来た満くんに言い当てられる。
「ごめんね、緋奈ちゃんが悩んでるって話が聞こえたから」
言いながら、私が座っていたソファーの隣に腰を下ろす満くん。
満くんの優しい雰囲気にホッとしながら、私は「そうなの」と頷いた。
「血をあげるのはちょっと怖いし、でも唇って言われても……私ファーストキスもまだなのに」
「沢へのお礼って何?」
うう……と嘆いていると、当然ながら疑問に思った咲さんに質問される。
この状況で話さないわけにもいかず簡単に経緯を話すと、少し呆れつつも楽しそうな笑みを浮かべられた。
「ふーん、血か唇をねぇ。吸血が怖くて、キスも初めてなのに嫌だっていうなら……とりあえず律にファーストキスあげちゃえば?」
「へ⁉ い、いいいきなり何を⁉」
「うっ」
指摘されて言葉に詰まる。
そう、悟志が無事に見つかって安心出来たのは良い。
けれど、沢くんへのお礼をどうするべきかと悩んでいた。
「もしかして沢へのお礼?」
「あ、満くん」
そこへ丁度アイスミルクティーを片手に談話室に入って来た満くんに言い当てられる。
「ごめんね、緋奈ちゃんが悩んでるって話が聞こえたから」
言いながら、私が座っていたソファーの隣に腰を下ろす満くん。
満くんの優しい雰囲気にホッとしながら、私は「そうなの」と頷いた。
「血をあげるのはちょっと怖いし、でも唇って言われても……私ファーストキスもまだなのに」
「沢へのお礼って何?」
うう……と嘆いていると、当然ながら疑問に思った咲さんに質問される。
この状況で話さないわけにもいかず簡単に経緯を話すと、少し呆れつつも楽しそうな笑みを浮かべられた。
「ふーん、血か唇をねぇ。吸血が怖くて、キスも初めてなのに嫌だっていうなら……とりあえず律にファーストキスあげちゃえば?」
「へ⁉ い、いいいきなり何を⁉」