【短編】極上ヴァンパイアたちは薔薇乙女を溺愛中
「そうだよ! 緋奈、卑怯な律さんなんか止めて俺を選んでくれ!」
「ええぇ……?」
結局こうなってしまうのかと困り果ててしまう。
そんな私に、律さんは更に顔を近づけてきた。
「っ⁉」
何をされるのかと身構えたけれど、極上な顔は私の正面から逸れて耳元へと向かう。
吐息すら聞こえるほど近くから、律さんは甘く囁く。
「言っただろ? お前の血も心も、全部丸ごと愛してやるって。……緋奈、俺を選べ」
そして、はむっと耳たぶを食まれた。
「っーーー!!?」
声にならない悲鳴を上げ、頭が爆発してしまうんじゃないかと思うほど熱くなる。
離れた律さんの表情は、ちょっと意地悪で……でも極上に甘い色香を漂わせていた。
満くんが捕まったから、薔薇乙女と契約出来る資格を持つ《Luna》のメンバーは四人になった。
でもこの中からたった一人を選ばなきゃないのは変わらない。
律先輩に一番惹かれているとは思うけれど、この気持ちが恋なのかはまだ分からない。
恋人契約とも言われている吸血契約だもの、簡単には決められない。
私、ちゃんと選べるのかな?
極上の男達に囲まれて、その愛に溺れそうになりながら――思った。
END
「ええぇ……?」
結局こうなってしまうのかと困り果ててしまう。
そんな私に、律さんは更に顔を近づけてきた。
「っ⁉」
何をされるのかと身構えたけれど、極上な顔は私の正面から逸れて耳元へと向かう。
吐息すら聞こえるほど近くから、律さんは甘く囁く。
「言っただろ? お前の血も心も、全部丸ごと愛してやるって。……緋奈、俺を選べ」
そして、はむっと耳たぶを食まれた。
「っーーー!!?」
声にならない悲鳴を上げ、頭が爆発してしまうんじゃないかと思うほど熱くなる。
離れた律さんの表情は、ちょっと意地悪で……でも極上に甘い色香を漂わせていた。
満くんが捕まったから、薔薇乙女と契約出来る資格を持つ《Luna》のメンバーは四人になった。
でもこの中からたった一人を選ばなきゃないのは変わらない。
律先輩に一番惹かれているとは思うけれど、この気持ちが恋なのかはまだ分からない。
恋人契約とも言われている吸血契約だもの、簡単には決められない。
私、ちゃんと選べるのかな?
極上の男達に囲まれて、その愛に溺れそうになりながら――思った。
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