ヴァンパイアガールズ
何故か,ハルは私に血をねだる。
ヴァンパイアからしたらただのスキンシップのつもりなんだろうけど。
私は絶対に嫌。
だって,流れでそうゆうことになってしまったり,そうならなくてもたいして変わらない行為なのだ。
吸血は。
誘うのと大差ない行為。
どうして友達の私にそんなことを?
と聞いても,誰より美味しそうだからとしか返ってこないのが常だった。
「諦めろってハル。俺お前みたいなのが親友で恥ずかしい」
そうため息を吐くのはシュウ。
私を助けてくれた訳じゃないことはもう知っている。
そうゆうつもりも,そろそろあるのかもしれないけど。
シュウはただ,大事な幼馴染みを取られたくないだけ。
「わざわざ親友って言ってくれるのはお前くらいだよ,シュウ。俺がハルってしたから,名前もシュウにしたんだよね。それも,ついになるやつ。なのにアキにはしないんだから,ほんと可愛いよね」
「だからそれはちげぇっていってんだろ,しつこい」
言ってるシュウすら苦しげな顔で,私は零れそうな声を押さえた。