ヴァンパイアガールズ
私の探し求めた真相は,洪水のような激情と共に語られた。
語り終えて,肩で息をして,吐きそうになるサクラさんの肩を両手で支える。
汗と涙が,ぐっしょりと身体を濡らしていた。
じゃあ,なら。
私が恨めるようなヴァンパイアは……いない,の。
混乱する頭が,お兄ちゃんを求める。
これはほっとするべきで,ようやく真に悲しめる時なのに。
涙が頬を落ちていく。
ただ喪った事実は,もっと深く心を抉った。
復讐なんて,私に出来るはずもない。
でももしその相手がいるなら,私は迷いなくそうするだろうと思ってた。
でも,そんな相手は存在しなくて……
「お姉ちゃん,何を泣いているの? 私ね,お姉ちゃんが嫌いなの。優柔不断で,他人の手ばかり借りて。いつも後になってから後悔して動いて,もう遅かったと涙を流してしまうの」
「そうね,私も,美海のことなんて好きじゃないわ。いつも自由で,たった1つしか見れないんだもの」