ヴァンパイアガールズ
「ハンッ,だとよ。わりぃなジジィ,既に浅海は俺のモンなんだよ」



一々口が悪い。

態度も悪い。

だけどまぁ,いいや。



「何笑ってんだよ,浅海。まだ話しは終わってねぇぞ」



はい?

と首をかしげる。



「誰か俺が一人で来たと言ったか? お前に文句あるっつーガキが3人待ってんだけど」



ひょっこりと扉から顔を出した3人に,私はピシリと固まった。

なんで,ここ……



「誰がガキだよ,たった数分俺より先に産まれただけだろ。誕生日ならハルのが上だっての」

「1人で黙っていなくなるなんて,水が臭い。でもいいよ,私も付いていくから。それより浅海,大丈夫?」

「それ水くさいじゃない? 美海」



途端に,部屋が狭く賑やかになる。

私はおろ,としてハルを見た。
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