幼なじみ、じゃない。
ーー……
「…んん~~っ!おいしい……」
「うん……最高」
気づけば食べ物に夢中になって、今はわたあめを頬張っている。
「てゆーか、私たち食べ物ばっかりじゃん」
「あはは、確かに」
お祭りと聞くと特別感があって止まらないから、仕方がない。
「あっ、あそこ行こう!」
とりあえず食べ物の楽園から抜け出して、先に見えた「金魚すくい」と書いてある屋台を目指す。
歩き出そうとすると、近くから聞いたことのある声が聞こえた。
「あっ、羽衣ちゃんと日葵ちゃん!」
「っあ、高橋さん……」
「ふたり?」
「うん」
そうなんだーと、ちらりと涼を見ながら言う高橋さんは、涼と二人きりではないようで。
八人くらいの大人数で来ていた。
……あれ、なんでだろう??