幼なじみ、じゃない。
花火の音でかき消して
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∗
「わっ、今の花火見た……!?」
「うん、見た」
無事に私たちは付き合うことになり、現在は夜空に打ち上げられる光を楽しんでいるーーー
「ハートの形だったよ!……って、ちかいよ涼…っ!?」
……はず。たぶん。
振り向くと涼の顔がすごく近くにあって、そんな距離に戸惑う私の顔は一瞬で真っ赤になる。
ほんとに、なんでこんなに近いの??
「ちょ、まって、涼…っ」
そのまま近づいてくる顔を、私は避けられるはずもなく。
目元にひとつ、額にひとつと、どんどん落とされていく唇。
「~っ、」
「可愛いなあって思って」
「へ!?」
突然の爆弾発言にぼんっと火が出てしまいそうなくらい熱くなる。
その間にも落とされていく感触は止まらなくて。ぎゅっと手は繋がれていて。
まるで「逃がさない」とでも言われているみたいに。