私の弟はヴァンパイア。
「アンタ、お人好しがすぎるんじゃねぇの?」

「そ、そうかなぁ」


そんなこと千隼くんに言ってもらえるだなんて、嬉しいな。

なんだか俺には近づくなオーラがすごいから……。


私も極力男の人とは関わりたくないけれど。


「せっかくですし、仲良くなりませんか?」


千秋くんにそう提案される。


「うん、いいよ」


私もそろそろ男の人になれた方がいいよね。


「ありがとうございます」

「千秋くん、私たち姉弟なんだし、タメ口で平気だよ」

「じゃあタメ口にさせてもらうね」

「うん」


改めて見ると、本当に2人とも綺麗な顔してるなぁ。


私と姉弟だなんて、信じられないくらい……。


「姉さんは何か好きなものとかある?」

「好きなもの、かぁ」


なんだろう……。

うーんと考えていると、ハッとあるものが思いついた。


「バニラアイス……!!」

「ふふっ、可愛い」

「……へっ?」


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