私の弟はヴァンパイア。
そりゃ、こんなにイケメンな2人がいたらキャーキャーなっちゃうよね……。


「……チッ」

「千隼くん……?」

「あ?」

「な、なんか機嫌悪い?」


嫌なことでもあったのかな……?


「当たり前だろ、こんなに人に囲まれてんだから」

「あっ……本当だ」


気がつけば、千秋くんと千隼くんを女子たちが取り囲んでいた。


「気分悪りぃ……」

「だ、大丈夫?」


千隼くんまで気分悪くなっちゃった……。


私に何か、できることないかな……?


「ねぇ何年生?」

「カッコいいね、連絡先交換しない?」


千隼くんは近づくなオーラダダ漏れで、だんだんと女子たちを突き放していた。


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