私の弟はヴァンパイア。
すると、トントンと肩を叩かれる。


後ろに振り向くと、綺麗な千秋くんの顔があった。


「ど、どうしたの?」

「負けちゃった、悔しいから頭撫でて?」

「へっ?そ、そっか、わ、わかった……!!」


まさかそう言われるとは思っていなかったけれど、お姉ちゃんと弟だしこのぐらい普通だよね……!!


そう思って、千秋くんの小さい頭を撫でた。


髪の毛ツヤツヤでサラサラだ……!


ちゃんと手入れしてるんだな、と感動しながら少しの間撫でていると……。


「姉貴」

「ん?どうしたの?」


今度は千隼くんに声をかけられた。


「……俺も」

「……?」


ふいっとそっぽむいて、少し頬を赤く染めながらそう言った千隼くん。


か、可愛い……!!


千隼くんも頭なでなでされたかったんだなぁ。


そう思って千秋くんを撫でるのをやめて、千隼くんの頭をなでなでし始めた。


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