私の弟はヴァンパイア。
って!何考えてるの私!


「ええっと、お姉さん……」

「ど、どうしたの?」


今度は千秋くんに話しかけられる。


「突然吸血してすみませんでした。怖かったですよね」

「う、うん……だけど、君たちにも事情があったんだろうし……」


年上は苦手だけど、年下ならまだマシだから……。

こんなんじゃ全然理由にはならないけれど。


「そうなんです、実は僕たち、人間と吸血鬼のハーフで」

「えっ?は、ハーフ!?」

「はい。父親が人間だったんです」

「そ、そうなんだ」


っていうことは、新しいお母さんは吸血鬼……!?

そ、そこは今関係ないよね!


ふぅ、と深呼吸して、千秋くんの話の続きを真剣に聞く。


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