ゾーイ・テイラーと魔王の側近
「体育館でモンスターの騒ぎがあった時、避難しているお前があまりにも不気味に笑っていたのが気になってたんだ」

ゾーイが冷ややかな声でそう言うと、共に避難誘導をしていたティムも頷く。目の前で取り巻きたちに囲まれているエドワードは、「見られていたか」と笑った。

「エドワードさん。僕はあなたを素晴らしい魔法使いだと思って、尊敬していました。でもこんなことをして、許せません！魔法は世界を壊すためにあるんじゃない！」

ロネがエドワードに杖を向ける。ニヤリと笑ったエドワードは、「戦おうか」と言い、そこから乱闘が始まった。



一ヶ月後ーーー。

ゾーイが暮らしている森の中にある一軒家に、いつものようにロネは向かっていた。ナタリーとネイサンも一緒である。しかし、いつもと違う光景がある。

「へえ〜、こんな森の中に住んでるんだね」

「クラル様やルーチェと一緒だ」

歩き慣れた道を進むロネたちの隣で、アーサーとティムが言う。そう、ここにはルーチェたちもいる。
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