一途な気持ちは止められない

「俺は何があっても、夏菜子と一緒にいるって決めてるんだ」




 そう言って、右手を夏菜子の頬に添えると、ゆっくりと唇にキスをした。




「ん……。あふ……」




 濃厚なキスで、呼吸が出来なくなり、夏菜子は口を開ける。



「く……苦しいよ……」



 夏菜子の言葉も無視して、藍は唇からあごへ、首へ、口づけする場所を変えてゆく。

 そして、首元で止まった。



「藍……くん……?」




 この感触は……―――!?




「藍くんまって、血を、血を吸ってる?」

 急いで彼の身体を引き離そうとするが藍の力にかなわない。



「どうしたの? あの日以降首から血を吸うことなんてなかったのに……」



藍は左手で夏菜子の頭を撫でながら、右手で背中を抱きしめて、首元に顔をうずめている。


「人のことを悪く言っちゃいけない。俺はそう言ったけど、夏菜子をこんなに不安にさせるなんて許せなかったんだ。




 夏菜子が大好きで、大好きで、どうしようもないんだ……」




 そう言って夏菜子を抱きしめる。しかし……

「藍くん……、どれだけ血を吸ったの……? 眩暈がするよ……」


 夏菜子はそう言って足から崩れ落ちた。


「夏菜子!? やばい、血を吸いすぎちゃった……」



 夏菜子はまた保健室で休むこととなったのだった。
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