エリート御曹司は“運命の番”に理性が効かない。



「……なんで、運命の番って分かったんでしょうか?」

「君が倒れた時のこと、覚えているかい。駅前でフラフラって」


 あぁ!


「はい。なんだかお酒飲んで酔っちゃったみたいなふわふわしてる感じでした……それって、発情、なんじゃないんですか?」

「そうだな、発情だよ。だけど、その時、俺も感じていたんだ。俺は、何かピースがはまった感じが」

「そう、なんですか。でも、志野谷さん。けど、私以外の人とかなんじゃ……」

「ちがう。君を見て、君を抱きしめて確信したのだから」


 志野谷さんはそう言って「調べたんだから確実だ」と告げた。

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