エリート御曹司は“運命の番”に理性が効かない。
「私、あなたの――」
“番になりたい”
そう、言おうと思ったのに何故か発情が起きる前兆のような身体が疼く感じがした。
「……っ……」
「愛ちゃん、もしかして俺に発情してる?」
「っ、よく、わかんない、けど……っなんか、バクバクして、息がっ」
息ができない。なんか熱が出たみたいに体が熱ってるし、ふわふわする。
怖い。だけど、志野谷さんに触って欲しくてたまらない。
「あー……俺も、やばいかも」
「えっ」
「……キスしたい、いい?」
志野谷さんはそう問いかけると頬に触れた。それだけで「んっ」と甘い声が自分から発せられる。