エリート御曹司は“運命の番”に理性が効かない。
「……社長、そろそろ会議がありますのでご準備を」
「あぁ、そうだな。行くよ」
秘書の榎本浬に言われ、会議の詳細を確認する。
「榎本、今日は午後から店舗の視察行くから準備しておいて」
「……承知いたしました。連絡しておきます」
会議室に入るともうすでに皆が揃っていて、俺を見て同時に立ち上がり礼をした。俺が椅子に座れば頭を上げ一斉に座った。
「では、会議を始めます。本日は――」
会議は順調に進み、少しだけいざこざもあったけど終わった。終わってすぐ、社長室に戻った。
榎本が予約したという店に昼食で行くと、最初は本店へと彼の運転で向かった。