ハツコイ
 「おぉ〜・・・(いい子だなぁ〜)」
 
 「はい、この人が、君の担任の、」
 「初めまして、担任の羽宮です。」
 「初めまして、神井です。」
 「じゃ、あとはよろしく頼みます。」
 「はい。」
 
 「二学期から、って結構馴染みづらいかもしれないけど大丈夫?」
 「ま、まあ・・・」
 「ま、うちのクラスの子はみんな接しやすいと思うし、俺も、なんでも相談乗るからね。」

 「はい、ここが今日から君が一緒に生活する、3年C組。じゃ、入ったら、軽く挨拶してね。」
 「はい。、、あの、挨拶のとき、黒板使っていいですか?」
 「ん?、ああいいぞ。」

 「おはよ〜“宮くん”」
 「“宮っち”おっは〜」
 「おはよう。元気か〜」
 「その子誰〜?」
 「誰??」
 「ちょ〜かわいい」
 クラス内が私が入ってきたことで、徐々に徐々にざわついていく。
 「はーい席つけ―、HRはじめるぞ〜。」
 先生の声かけにより、みんなが席につく。
 「今日は転校生が来ています。では挨拶お願いしていいか?」
 「はい。」
 私は黒板に、縦書きで、『神井 望舞』と書いた。
 「初めまして。神井(かのい)望舞(ほまの)です。“望む”に“舞う”で、望舞(ほまの)です。漢字だとわかりにくいかもですが、覚えてもらえると嬉しいです。よろしくお願いします。」
 パチパチパチパチ・・・・
 「じゃ、なんか質問とかあるやつ〜」
 「はい!“ノン”って呼んでいいですか〜!」
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