ハツコイ
 「ホノを守って欲しい。」
 「ちょっ、ララっ、、。さすがにそれはっ・・・」
 どうしてそんな事言うんだろう。私、気使わせたくないって言ったのに・・・
 「ごめん、ちょっと大げさだったかもだわ。でも本当だから。」
 「守るってどういう事?」
 「いつどう言うので発作っていうかパニック症状が起こるかわからないから。」
 「うんそれぐらい余裕でみんなわかってるよ。具体的にどうすればいいかってことを聞いてんの!」
 イトは少し気性が荒くなっているような口ぶりだ。
 「みんなには、気を張ってほしいとまでは言わない。ただ・・・」
 「何?はっきり言って?」
 「うーん・・・どう言うのが正解なのかわかんないんだけど・・・見守ってあげてほしい。」
 っ///・・・
 
   *

 「じゃ、みんなまた明日ね〜!」
 「ちょっと待って、、」
 「へ?」
 振り返ると、そこには籐駕がいた。
 グイっ
 「っ!!?」
 私は、気づいたら路地裏に連れ込まれていた。そしてそこで、
 ドンっ
 と壁ドンされる。
 「カ、カイ、、くん??」
 「俺が、望舞を守るから。」
 「へ?」
 ちゅっ
 キスをしたあと、籐駕はそそくさと帰っていった。
 ・・・ツー―
 「え、、?」
 どうして、だろう。私は、どうして泣いているのだろう。
 なんの涙なのか、私にもわからない・・・。
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