エリート外交官は契約妻への一途すぎる愛を諦めない~きみは俺だけのもの~【極上スパダリの執着溺愛シリーズ】
宣誓のあとに時間を設けたのは披露宴をしない代わりに、俺たちから両親に言葉を伝えるためだ。菊乃にはサプライズだったので手紙の用意などない。だから、俺もなんの準備もせずに両親にこれまでの感謝を伝えた。菊乃が続いて両親に向かい合う。
「お父さん、お母さん、今日はありがとう」
言いながら、菊乃の目からは涙があふれていた。透明で綺麗な雫は菊乃の頬を伝って、ドレスや床にぱたぱたと落ちる。
「色々、我儘を言って迷惑をかけてごめんなさい。だけど、お父さんとお母さんが私を東京に送り出してくれたから、博已さんと会えたんだ。今、夢だった語学の勉強をしながらイタリアにいられるのもお父さんとお母さんのおかげだよ」
『菊乃、幸せにね』
「もう充分幸せだよ。だけど、もっともっと博已さんと幸せになるね」
そう言って菊乃はくしゃっと顔をゆがめた。目の端からぼろぼろっと涙がこぼれ、つい俺は菊乃の腰を抱き寄せてしまった。
「菊乃とふたりで笑顔の絶えない家庭を作ろうと思います。今日はありがとうございました」
家族に頭を下げ、賛美歌の流れる中ふたりで退場をした。チャペルを出てなかなか泣き止めない菊乃にハンカチを手渡す。
「もう、博已さん、こんなことを企画してたの? 驚いたぁ」
「写真だけじゃ申し訳ないと思ったんだ。日本に帰国してからもう一度式を挙げることも考えたけれど、イタリアでの挙式は今回だけだから」
「ありがとう。嬉しかったです」
ぽろぽろと涙をこぼして微笑む菊乃に愛しさがあふれて、思わずキスをしていた。
誰にも見られないチャペルの外のキスだった。
「お父さん、お母さん、今日はありがとう」
言いながら、菊乃の目からは涙があふれていた。透明で綺麗な雫は菊乃の頬を伝って、ドレスや床にぱたぱたと落ちる。
「色々、我儘を言って迷惑をかけてごめんなさい。だけど、お父さんとお母さんが私を東京に送り出してくれたから、博已さんと会えたんだ。今、夢だった語学の勉強をしながらイタリアにいられるのもお父さんとお母さんのおかげだよ」
『菊乃、幸せにね』
「もう充分幸せだよ。だけど、もっともっと博已さんと幸せになるね」
そう言って菊乃はくしゃっと顔をゆがめた。目の端からぼろぼろっと涙がこぼれ、つい俺は菊乃の腰を抱き寄せてしまった。
「菊乃とふたりで笑顔の絶えない家庭を作ろうと思います。今日はありがとうございました」
家族に頭を下げ、賛美歌の流れる中ふたりで退場をした。チャペルを出てなかなか泣き止めない菊乃にハンカチを手渡す。
「もう、博已さん、こんなことを企画してたの? 驚いたぁ」
「写真だけじゃ申し訳ないと思ったんだ。日本に帰国してからもう一度式を挙げることも考えたけれど、イタリアでの挙式は今回だけだから」
「ありがとう。嬉しかったです」
ぽろぽろと涙をこぼして微笑む菊乃に愛しさがあふれて、思わずキスをしていた。
誰にも見られないチャペルの外のキスだった。