エリート外交官は契約妻への一途すぎる愛を諦めない~きみは俺だけのもの~【極上スパダリの執着溺愛シリーズ】
「ああ、どうやら俺たちは結婚式をした方が互いの両親を喜ばせられそうだな。少し考えてみようか。どうだろう」
張りきった口調になりそうになるのを必死にこらえ、あくまでも業務上必要なことであるといわんばかりに提案する。
「はい……、三年イタリアにいるうちに……どこかで計画をしましょうか」
菊乃は困った顔をしていたが、まんざらでもなさそうだ。やはり、女性としてウエディングドレスは特別なのだろう。菊乃曰く、最初で最後の予定である結婚式の相手が俺。夫婦になっておいて今更なのだが、ものすごく嬉しい。
「両親にはまだ黙っておきます。やっぱりイタリアまで行く!なんて言い出しかねないので」
苦笑いで立ち上がった菊乃は俺に紅茶でも入れてくれるつもりなのだろう。キッチンに行きかけた彼女の腕をとらえた。
「菊乃」
ここまで耐えてきたが、どうしても我慢できず菊乃の柔らかな身体を抱き寄せる。
ベッドの中で毎晩理性を総動員しながら抱き寄せる身体は、もう感触もすっかりなじんでいるのに、俺のものではない。俺のものにしてはいけない。
「今日のハグだ」
愛しい気持ちを押し殺すと、極端に低いささやき声になってしまう。菊乃がくすぐったそうに身をよじった。
「わ、もう博已さん驚きますよ。急に」
そう言いながら、俺の胸に顔を押し付けてくる。おかしくなりそうに妻がほしくて、続けてささやいた。
「きみのウエディングドレス姿を想像したら、抱きしめたくなった」
その言葉は本心で、抑えきれずあふれていた。駄目だ、もっとあふれそうになる。焦る気持ちと訂正したくない気持ちがせめぎ合う。
張りきった口調になりそうになるのを必死にこらえ、あくまでも業務上必要なことであるといわんばかりに提案する。
「はい……、三年イタリアにいるうちに……どこかで計画をしましょうか」
菊乃は困った顔をしていたが、まんざらでもなさそうだ。やはり、女性としてウエディングドレスは特別なのだろう。菊乃曰く、最初で最後の予定である結婚式の相手が俺。夫婦になっておいて今更なのだが、ものすごく嬉しい。
「両親にはまだ黙っておきます。やっぱりイタリアまで行く!なんて言い出しかねないので」
苦笑いで立ち上がった菊乃は俺に紅茶でも入れてくれるつもりなのだろう。キッチンに行きかけた彼女の腕をとらえた。
「菊乃」
ここまで耐えてきたが、どうしても我慢できず菊乃の柔らかな身体を抱き寄せる。
ベッドの中で毎晩理性を総動員しながら抱き寄せる身体は、もう感触もすっかりなじんでいるのに、俺のものではない。俺のものにしてはいけない。
「今日のハグだ」
愛しい気持ちを押し殺すと、極端に低いささやき声になってしまう。菊乃がくすぐったそうに身をよじった。
「わ、もう博已さん驚きますよ。急に」
そう言いながら、俺の胸に顔を押し付けてくる。おかしくなりそうに妻がほしくて、続けてささやいた。
「きみのウエディングドレス姿を想像したら、抱きしめたくなった」
その言葉は本心で、抑えきれずあふれていた。駄目だ、もっとあふれそうになる。焦る気持ちと訂正したくない気持ちがせめぎ合う。