きっともう君には会えない


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「……はぁ。」




次の日私が学校に来ると机の上にボロボロになっ

た筆箱が置いてあった。



ついでに体操着も。

筆箱を恐る恐るつまみ上げると雑巾のような悪臭が漂う



体操服を見てみると、真っ白い何かでベタベタだった。





「…気持ち悪。」




汚れた2つの物を事前に持ってきた白いビニール袋に突っ込むと、机の上に黒い何かが目に映る。






ー「光輝君から離れろクソビッチ」「泥棒猫」





 「ウザイ」「気持ち悪」「傍にいるなクソ野郎」






「お前は誰にも必要とされてない」「死ねよ消えろ」ー




黒い油性ペンで描き殴られた容赦のない言葉たち。





「……分かってるから、……ててよ。」





その言葉は一瞬で空気に溶け込む。



私は朝、誰もいない教室で静かにいつもの日常を待った。
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