きっともう君には会えない
「……誰かいますかー?」
結構探したはずなのにどこにも先生の姿は見当たらない。
ただ、私の足音だけが響いていた。その時
「あっ!天野さんー!」
1人のイケイケな女子が複数人の女子達を連れていた。
その瞬間なぜか危険を感じる。
「な、なんですか?」
私が絞り出した声は微かに震えていた。
「ふふふっ、本当は気づいてるんじゃないの?
クソ野郎が。」
そう言うと同時に私の事を蹴ってきた。
「ゔっ……。」
「ねぇ、私の話聞いてくれる?
……光輝君に二度と近づくな、困らせんなよ
光輝君にはお似合いの子がいるって分かってるでしょう?
2人だけの世界を邪魔すんなよっ!!」
その言葉と同時に複数人の女子が私を取り囲んだ。
「ねぇ、今ここでもう関わらないって言ってくれたら
見逃すよ。けど……言わなかったらさぁ……」
急に静かになったかと思いきや
その手には小さなカッターが握られていた。
「……つ!!!!」
「ねぇ、“もう関わりません”って言ってよ。」