きっともう君には会えない
「……。」



そんなの嫌に決まってる。

光輝と最低でも友達でいたい


それはあくまで身勝手な私の気持ちだが。



『それは、あんたに決め付けられることじゃないから!!』




……なんてこと、言えたらいいんだけど





流石に私に出来ることじゃない。





でも、だからって光輝と……





それ以上は望まないから

それ以下にはなりたくない。



私は小さな覚悟を決めて息を吸う。




「……だ」


「はぁ?」


「嫌だっ!!私は光輝と一生友達で居る!!」





言った。本音じゃないけどホントの事。





「へぇ、いいんだ。そんな事言っちゃって。
…………いいんだねっ!!!!!!!」


私に向かって腕が振り上げられた。


「ーーっ!!!!!!」
















「あれ?私……った。」



小さく痛む左手を見ると赤く染まっていた



痛い、怖い、苦しい、助けて。



一度に色々な気持ちが行き混じる

これはまずいと思って、1回深呼吸することにした。




……これからどうすればいいんだろう。


既に止血されていた腕を眺めながら

ぼーっと、ただひたすらに深呼吸を繰り返した。
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