きっともう君には会えない
その事が分かっただけでも胸がギュッと苦しくなる。

まさか、こんな所で会うなんて。


どうやら今はお会計を済ませた所みたいで

ドア付近で立ち話をしているらしい。




私はすぐに席に置いてきた大量の荷物を抱え

無意識の内に2人のことを


追いかけていた。










2人はどうやらここら辺で1番大きい公園に


寄っていくようだった。



私も吸い寄せられるように

その公園に入っていく


2人は近くにあったベンチに座って

数十分話をしていた。



その後、2人はその公園の高台の上に歩いていく。


すると、向き合って何かを

一生懸命話しているように見えた。



しばらく話し込んだあと

桃花ちゃんは光輝の頬に手を伸ばす。







私はここでわかってしまった。

いま、何が起きるかを






危ないと思い顔を逸らそうとしたが

遅かった。


鮮やかな夕日をバックに

2つの影は止まることのなく






交わった。
< 49 / 89 >

この作品をシェア

pagetop