君の生き血を僕に吸わせて?
そんな私の様子を彼は満足気に見ている。
よく見ると彼の口の端には血が付いていた。
彼はそれを手の甲で拭ってニヤリと笑う。
「僕、ヴァンパイア、だからさ?」
「……」
頭がクラァ、としたのは、
彼が突拍子もない発言をしたからだろうか。
それとも、今…彼に血を吸われて、
貧血状態にでもなったというのだろうか。
いやいや、生き血を吸う、って
普通に考えてありえないでしょ。
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