君の生き血を僕に吸わせて?
混乱する頭がその言葉を聞いた時は
天地がひっくり返ったと
思うくらいの衝撃が走った。
「お前のキス、ヘタすぎなんだよ。…冷めた」
「…っ」
何その理由…。
置き去りにされた私はしばらく
その場から動けなかった。
夕暮れだった事もあって、
ポツン、と1人。
置き去りにされた私の影は
なんかいい感じに地面に映し出された。
そんな演出いらない。
込み上げてくる怒りと、涙が
私をジワジワと
飲み込んでいった───────……