君の生き血を僕に吸わせて?
ベッドから転がり落ちた私は腰を強打。
スリスリと擦りながら
掛け布団を思いっきり捲った。
「なんであんたがここにいんのよ!」
なぜか私のベッドの中に
夢の中で
ヴァンパイアと名乗った彼が居た…!!
こっわ!いや、普通にこっわ…!
え、って事は夢じゃなかったの!?
「なんで、って…」
彼はゴロンと仰向けになり、天井を見上げた。
「僕……、
失恋したての人間の血が、大好物なんだ」
「……は?」
「だから君の血、気に入っちゃった」
てへ、と舌を出した彼の口の端からは
やっぱり白い牙が顔を出していた。
「勝手に気に入らないで…!」
強く叫んだその瞬間。