君の生き血を僕に吸わせて?
布団の膨らみ具合で
人が2人いるんじゃないかと
疑われたらおしまいだ…。
ヒヤヒヤしたが、すぐにお母さんが
部屋から出ていく音が部屋に響き
ホッと胸を撫で下ろした。
「ねぇ…っ、ほんとやめてよ!」
またお母さんに入って来られたら
面倒なので極力小声でそう言った。
布団を捲って猛スピードで
彼から離れようとするが、
そうはいかなかった。
ドサッ……
気が付くと彼は私に馬乗りになっていた。
両手首を掴まれて、ベッドに押し付けられる。
余裕そうな笑みを浮かべて
私を見下ろしていた。
「小町、っていうんだ?名前」