君の生き血を僕に吸わせて?

こっちを見ていた生徒のあちこちから
キャーキャーと、声が上がる。

やば…。すごい騒がれてる。

「ねぇ!学校ではやめて!」

それだけ言って教室に戻ろうと
瑠衣に背を向ける。
スタスタと歩き出そうとしたが

「家ならいいんだ?」

おもしろがるようにそんな事を言うもんだから
再び振り返って、瑠衣を睨む。

「だから!そういう事じゃなくて…っ」

「じゃあ、また放課後」

ニコッと微笑み、
瑠衣は自分のクラスへと戻っていった。

「ねぇ、2人付き合ってるのかな!?」

「キャー、 !みんなの前でキスとか!
四条くんやるー!」

女子のコソコソ話が私の鼓膜を突き刺した。
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