君の生き血を僕に吸わせて?



……絶対私の事じゃん。

頭の深い所にカチン、ときて、
スカートの裾を握った。

「小町。もーなんで先行くの?
一緒に登校しようよ」

と、そこで後ろから瑠衣がやってきた。
場違いに響く明るい声に
ギャル女とのキスに夢中だった壮馬が
こちらに気づく。

「あれ?小町じゃん」

さっきまで私の悪口を言っていた癖に
平然と私に向かって片手をあげる壮馬。
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