君の生き血を僕に吸わせて?
「誰ー?」
ギャル女が壮馬に聞く。
「あー、元カノ」
「えぇ〜、じゃあさっき言ってたキスヘタな?」
「あ〜、そうそう」
目の前でそんな小馬鹿にした会話が
繰り広げられて、顔がカーッ、と熱くなる。
それが怒り、なのか、恥ずかしさ、なのか、
もはや分からなくなっていた。
「なんだよ小町ー。
もう新しい男に乗り換えたのかよ。
切り替え早」
壮馬が私の少し後ろに立つ瑠衣に
視線を向けてそう言った。