君の生き血を僕に吸わせて?

「……」

は……?
彼の放ったたった一言で
時が止まったような感覚に陥る。

何突然…。

戸惑う私とは対象的に、
男は満面の笑みを浮かべていた。

「はい…?」

「したでしょ?」

「別に、してませんけど」

「いやぁ、してるしてる、この匂い。
絶対したね」

なにこの人…ムカつく。
そこそこ顔がかっこよかったから
相手してあげてたけど、もういいや。
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