彼氏の隠し事を知った時、助けてくれたのは私の事が嫌いなはずのクラスメイトでした。
「ねぇ、らい〜 ? りり、射的した〜い!らいとって!」
“らい” その単語に反射的に声の主を探すと、少し前を歩いているカップルからだった。
短いワンピース型の着物を着た女の子。
長い茶色がかった髪をハーフアップに結い上げている。
年齢は、同い年かそれか年下か。
綺麗な子だなと思ったのと同時に、その子の横にいる男の人に目を奪われた。
着物は着ていない。黒のTシャツにジーンズをあわせたシンプルな格好。
「リリカ、俺そんなに金持ってきてないって言っただろ ? どれだけ買わせるつもりだ。」
言い方はきついけど、楽しそうに笑いながらそう言う彼は
「来…人…」